



















BMWの購入を検討したり、BMWを購入したりすると、時々目にするのが、F36などの暗号のようなコード。
車検証に記載されている型式番号などとも異なります。
ちなみに、420iグランクーペの車検証上の形式は、DBA-4D20となっています。また、2015年頃の320iだとDBA-3B20となっています。
という事で、BMWマニアの方にはお馴染みですが、初めての方には馴染みの薄いこのE/F/Gの意味をご説明します。
型式番号で車のことを表現するのは、車好きの間では定番となっています。
1983年に発売された、トヨタ・カローラレビン/スプリンタートレノは、日本でも非常に人気の一台。イニシャルDで主人公がドライブするトレノもこれです。
このモデルのレビン・トレノは、”ハチロク”と呼ばれます。
由来は、車体形式がAE86だったから、ハチロクと呼ばれるようになりました。
現在、トヨタから86(ハチロク)という車が発売されていますが、この語源はAE86からきています。
ライトウェイトでNAのスポーツカー。当時のAE86を再現したような車だからこの名前になりました。
他にに、日産のシルビアは、S13/S14/S15という車体形式があり、エス・イチサンなどと呼ばれます。スカイラインなら、R32/R33/R34(アール・サンニィ)などと呼びますね。
他にも、RX-7のFC/FDや、スープラだと70/80/90(ナナマル/ハチマル等)車好き故の呼び方があります。
これらの呼び方は非常に定着してきており、中古車などを探す場合であれば、ハチマルスープラが欲しい。といえばお店の方は理解してくれることでしょう。
これらと同等なのがBMWのE/F/Gという呼び方ですが、これらは前述の通り型式番号ではありません。これらは開発コード・モデルコードと呼ばれています。
1970年代半ばにはこのコードが使われ始めています。
この頃”Exx”という形式が使われていました。2010年頃からF系が始まり、2015年にはG系が始まっています。
E系の頃は、シリーズごとに数字で表示されていました。

例えば、写真の2代目3シリーズは、日本でも非常に好調な売れ行きで、当時六本木のカローラなどと言われた一台です。
これはE30型と呼ばれます。
次の写真もみたことある方は多いと思いますが、3代目3シリーズ。こちらはE36と呼ばれています。

このように、モデルごとに番号が振られていました。
ところが、5代目の3シリーズとなるE90で少し変化が起きました。
3シリーズセダンをE90、ツーリングをE91、クーペをE92、カブリオレをE93と呼ぶようになりました。それまでは、ボディの形に関係なく、E30やE36だったのですがボディごとに異なる形式が割り当てられるようになりました。
6代目となるF系は、クーペボディが4シリーズと派生したため、F30/F31/F34/F35が3シリーズ、F32/F33/F36が4シリーズとなりました。
おおよそ読み解き方は以下のお通りです。
F30の場合、F3(5代目3シリーズベース)0=セダン、1=ツーリング、2=クーペ、3=カブリオレ、4=グランツーリスモ、5=ロングホイールベースセダン(中国のみ)、6=グランクーペ
ということになります。
これは、E90やG20の3シリーズ/4シリーズでも同等です。
また、5シリーズなどもこれに準じており、G30はセダン、G31はツーリングとなります。とはいえ、8シリーズ(G14クーペ・G15カブリオレ・G16グランクーペ)など一部このパターンに合致しないモデルもあります。
という事で、結論としては覚えてしまうしかありません。
1シリーズ | 形式 |
初代(5ドアハッチバック) | E87 |
初代(3ドアハッチバック) | E81 |
初代(2ドアクーペ) | E82 |
初代(カブリオレ) | E88 |
2代目(5ドアハッチバック) | F20 |
2代目(3ドアハッチバック) | F21 |
3代目(5ドアハッチバック) | F40 |

2シリーズ | 形式 |
初代(2ドアクーペ) | F22 |
初代(カブリオレ) | F23 |
初代(M2) | F87 |
初代(アクティブツアラー) | F45 |
初代(グランツアラー) | F46 |
初代(グランクーペ) | F44 |

3シリーズ | 形式 |
初代(ボディ形状問わず) | E21 |
2代目(ボディ形状問わず) | E30 |
3代目(ボディ形状問わず) | E36 |
3代目(コンパクト) | E36/5 |
4代目(ボディ形状問わず) | E46 |
4代目(コンパクト) | E46/5 |
5代目(セダン) | E90 |
5代目(ツーリング) | E91 |
5代目(クーペ) | E92 |
5代目(カブリオレ) | E93 |
6代目(セダン) | F30 |
6代目(ツーリング) | F31 |
6代目(グランツーリスモ) | F34 |
6代目(ロング(中国向け)) | F35 |
6代目(M3) | F80 |
7代目(セダン) | G20 |
7代目(ツーリング) | G21 |
7代目(ロング(中国向け)) | G28 |
7代目(M3セダン) | G80 |
7代目(M3ツーリング) | G81 |

4シリーズ | 形式 |
初代(クーペ) | F32 |
初代(カブリオレ) | F33 |
初代(グランクーペ) | F36 |
初代(M4クーペ) | F82 |
初代(M4カブリオレ) | F83 |
2代目(クーペ) | G22 |
2代目(カブリオレ) | G23 |
2代目(グランクーペ) | G26 |
2代目(M4) | G82 |

5シリーズ | 形式 |
初代 | E12 |
2代目 | E28 |
3代目 | E34 |
4代目 | E39 |
5代目(セダン) | E60 |
5代目(ツーリング) | E61 |
6代目(セダン) | F10 |
6代目(ツーリング) | F11 |
6代目(グランツーリスモ) | F07 |
6代目(ロング・中国向け) | F18 |
7代目(セダン) | G30 |
7代目(ツーリング) | G31 |
7代目(ロング・中国向け) | G38 |
7代目(M5) | F90 |

6シリーズ | 形式 |
初代 | E24 |
2代目(クーペ) | E63 |
2代目(カブリオレ) | E64 |
3代目(クーペ) | F13 |
3代目(カブリオレ) | F12 |
3代目(グランクーペ) | F06 |
4代目(グランツーリスモ) | G32 |

7シリーズ | 形式 |
初代 | E23 |
2代目 | E32 |
3代目 | E38 |
4代目(ノーマルホイールベース) | E65 |
4代目(ロングホイールベース) | E66 |
4代目(防弾仕様) | E67 |
4代目(ハイドロジェン) | E68 |
5代目(ノーマル・ホイールベース) | F01 |
5代目(ロング・ホイールベース) | F02 |
5代目(防弾仕様) | F03 |
5代目(ハイブリッド仕様) | F04 |
6代目(ノーマル・ホイールベース) | G11 |
6代目(ロング・ホイールベース) | G12 |

8シリーズ | 形式 |
初代 | E31 |
2代目(クーペ) | G15 |
2代目(カブリオレ) | G14 |
2代目(グランクーペ) | G16 |
2代目(M8クーペ) | F92 |
2代目(M8カブリオレ) | F91 |
2代目(M8グランクーペ) | F93 |

X1 | 形式 |
初代 | E84 |
2代目(ノーマル・ホイールベース) | F48 |
2代目(ロング・中国向け) | F49 |
X2 | |
初代 | F39 |
X3 | |
初代 | E83 |
2代目 | F25 |
3代目 | G01 |
3代目(X3M) | F97 |
X4 | |
初代 | F26 |
2代目 | G02 |
2代目(X4M) | F98 |
X5 | |
初代 | E53 |
2代目 | E70 |
3代目 | F15 |
3代目(X5 M) | F85 |
4代目 | G05 |
4代目(X5 M) | F95 |
X6 | |
初代(スタンダード) | E71 |
初代(アクティブハイブリッド) | E72 |
2代目 | F16 |
2代目(X6 M) | F86 |
3代目 | G06 |
3代目(X6 M) | F96 |
X7 | |
初代 | G07 |

Z1 | 形式 |
初代 | E30 |
Z3 | |
初代(ロードスター) | E36/7 |
初代(クーペ) | E36/8 |
Z4 | |
初代(ロードスター) | E85 |
初代(クーペ) | E86 |
2代目 | E89 |
3代目 | G29 |
Z8 | |
初代 | E52 |

i | 形式 |
i3 | I01 |
i8 | I02 |

2020年8月現在は以上のとおりです。
この開発コードからみて取れる面白い点は、F06の6シリーズグランクーペ、F07の5シリーズグランツーリスモは、5シリーズや6シリーズの名を冠してますがF0系ですので実際には7シリーズに近い存在だという事です。
基本的に、1シリーズと2シリーズ、3シリーズと4シリーズ、5シリーズと6シリーズ、7シリーズと8シリーズが一対になる関係ですので、5/6シリーズに7シリーズのシャーシを使うというのは面白いですね。
反して、現行M8は、F9xというコードですので、F90/M5と近い関係性であることが伺えます。
また、FやGについては、その頭文字のコードでなんとなく世代がわかります。現在だとG系は最新、Fだと少し前。という印象ですね。
ただ、最新の1シリーズなどはFFプラットフォームを使っている都合上、コードがF40だったり、最新のM5もF90というコードだったり、一概に言えない部分もあります。
なかなか難しいですね。